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リベンジポルノ画像はどうすれば削除できる? 対処方法を弁護士が解説

2022年03月01日
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  • 松山
リベンジポルノ画像はどうすれば削除できる? 対処方法を弁護士が解説

「リベンジポルノ」という言葉を、ニュースなどで聞いたことがある方も多いかもしれません。リベンジポルノは、世界中どこにいても起こりうる問題で、事実、ここ愛媛県内でも知人のわいせつな写真をインターネット上に公開して脅したとして、20代の男が逮捕される事件がありました。摘発件数は年々増加しており、ここ、松山で暮らしている方も、決してひとごとでは済まされないでしょう。

リベンジポルノとは、元交際相手や元配偶者などが別れた腹いせなどの理由から、交際時に撮影した、性的な写真や動画をインターネットに公開する行為を指します。一度拡散されてしまうと、すべてを削除するのは困難となり多大な精神的負担を被るため、早急な削除対応が必要になるでしょう。本コラムでは、リベンジポルノの概要と、実際に被害に遭った際の対処法を解説します。

1、リベンジポルノとは

リベンジポルノとは、復讐(ふくしゅう)ポルノともいい、昨今非常に問題視されています。ここではリベンジポルノの概要について解説します。

  1. (1)リベンジポルノの概要

    リベンジポルノとは、元恋人や元配偶者などが復縁の希望を拒否された際などに、復讐として裸の写真や性的な動画などをインターネットなどで流出させ、不特定多数に提供する行為のことです。インターネットは情報の拡散性が非常に高く、一度画像や動画が出回ってしまうとすべてを削除するのが非常に困難という特徴を持っています。

    現在ではリベンジポルノ防止法(正式名称:私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)によって規制されています。

  2. (2)被害の件数

    リベンジポルノは、日本のみならずアメリカやヨーロッパなどでも問題視されており、取り締まりが強化されています。なお、警視庁の発表によると、日本での被害件数は年々増加しており、令和2年に寄せられた相談件数は1570件にものぼっています。(出典:「令和2年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等への対応状況について」より)

2、リベンジポルノを放置するリスク

リベンジポルノの被害に遭ってもどう対処すればよいかわからないからといって、動画や写真を放置してしまうことは大変危険です。ここでは、リベンジポルノの放置が引き起こすリスクについて解説します。

  1. (1)拡散されて削除が困難になる

    リベンジポルノを見つけたら一刻も早く対処する必要があります。なぜなら、公開される場所の多くはインターネット上であり、放置すると画像や動画が複製され、次々と拡散されてしまうおそれがあるからです。対処が遅いと、気がついたときには動画の完全削除が困難になってしまう可能性が高くなります。

  2. (2)出会い系サイトなどに悪用される

    リベンジポルノは、インターネット上に情報が拡散されるため、悪用されて二次被害が起こる可能性があります。たとえば、出会い系サイトやアダルトサイトなどを運営している者が、不正に入手したリベンジポルノの写真をサイト内で無断使用するケースなどがあります。

  3. (3)ストーカー事件の助長

    リベンジポルノの怖いところは、ストーカー事件に発展する可能性がある点です。考えられるケースとして、別れた元交際相手から、復縁しないと交際時に撮影した写真を流出させると脅迫されることがあります。また、インターネット上に写真が公開されることで、不特定多数の者に閲覧可能となってしまいます。そのため、写真や動画を見て被害者に興味を持った人物が被害者を特定して、ストーカー化してしまう可能性もあり大変危険です。

    このように、一度写真や動画が出回ってしまうと、二次被害が発生するリスクが大いにあるため、リベンジポルノは決して放置しておいてよい問題ではないことをご理解いただけるかと思います。

3、リベンジポルノの対処は証拠保全を

では、実際にリベンジポルノの被害にあった場合、どのように対処すべきでしょうか?

元交際相手や元配偶者にリベンジポルノをされてしまったら、まずは証拠保全が重要となります。そこで、ここでは証拠保全の必要性や、被害を訴える際に有効になる証拠の種類を解説します。

  1. (1)証拠の必要性

    リベンジポルノの場合は、仮に盗撮写真であったとしても、犯人は一般的な盗撮事例と比べて元交際相手や元配偶者と特定が比較的簡単なことが多いといえます。そのため、犯人の特定よりもまずは証拠を保全することを優先するべきです。証拠の提出は、後々警察に被害を訴える際、すぐに動いてもらう可能性を高めるためにも必要になります。

  2. (2)有効な証拠の種類

    リベンジポルノを見つけたら、動画や写真を発見したサイトのURLをコピーし、画面自体のスクリーンショットを撮ったうえでプリントアウトしてください。また、サイトの運営者情報が記載されている場合はその画面の保存やプリントアウトも忘れず行いましょう。

4、リベンジポルノをされたときの対処法

リベンジポルノの証拠を保全した後の対処法について、具体的に解説します。

  1. (1)個人で削除依頼をする

    インターネット上に掲載されている画像や動画は、放置すると次々に拡散されてしまうため、早急に削除する必要があります。削除ができるのは、サイトを運営している管理者になりますので、サイト管理者に連絡をして削除請求をします。

    しかし、個人での依頼は対応がまちまちで、日数がかかる場合も珍しくありません。そのような場合は、次に紹介するように弁護士に頼りましょう。

  2. (2)弁護士に依頼する

    サイト上に、どうしても削除したい写真がある場合には、弁護士に依頼するのが最適です。同じ削除依頼でも一般の個人よりも弁護士から連絡するほうが、相手方に与えるインパクトが大きく、迅速に対応してもらえる可能性が高まります。

    それでも対応してもらえない場合は、裁判手続きにもとづいて記事の削除要請、発信者の開示を求める民事訴訟を提起するなどの法的手段に移行することが考えられます。

  3. (3)掲載した相手を訴える

    リベンジポルノは、リベンジポルノ防止法における公表罪(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)や公表目的提供罪(1年以下の懲役または30万円以下の罰金)といった罪に問われます。

    しかしこれらの犯罪は親告罪ですので、被害者本人が被害を訴える必要があります。自分ひとりで警察に被害を訴えるのは不安な方は少なくないでしょう。弁護士に相談することで、同行してもらうなどのサポートを受けることができます。精神的苦痛に対して民事上の損害賠償を請求する場合にも、相手方と交渉するには弁護士を代理人とすることが可能です。

    以上、紹介したようにリベンジポルノを個人で対処するのは非常に難しいものです。被害が発覚したら、早期解決のためにも弁護士に相談することをおすすめします。

5、まとめ

リベンジポルノは、発覚と対処が遅れれば遅れるほど、データの削除が困難になってしまいます。繰り返しになりますが、一度拡散されてしまうと拡散されて多くの他人の目にさらされてしまうため、被害者には非常に大きな精神的負担がかかります。

そうならないためには、普段から安易に写真や動画を撮影させないことが重要です。しかし、交際中は親密さの証しとして写真を撮らせてしまったり、ひそかに写真を撮られてしまったりするケースもあり、防止はなかなか難しいものです。

リベンジポルノの被害に遭っているときは、一刻も早く弁護士に相談し、対処されたほうがよいでしょう。お悩みの方は、ベリーベスト法律事務所松山オフィスまでお気軽にご相談ください。松山オフィスの弁護士が、画像削除から損害賠償手続きまで、事件の早期解決に向けてサポートしていきます。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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